運賃改定!交通費を従業員へ正しく支給する方法

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運賃改定に伴う交通費の確認や支給は、企業にとって大きな課題となりがちです。公共交通機関が発信する運賃改定情報は分散しているため、改定日や改定金額を正しく把握する必要があります。通勤交通費の変更申請の確認にも改定日の違いから確認作業に時間が掛かり業務が停滞するリスクもあります。
企業で発生する交通費には、定期代で精算されることが多い通勤交通費以外にも、渉外交通費や出張旅費があります。通勤交通費同様に運賃改定情報を正確に把握する必要があります。
通勤交通費は給与と一緒に銀行振り込みで支払う場合が多いですが、渉外交通費や出張旅費は銀行振り込み以外に電子マネーで支払う方法があります。電子マネーで支払うことで業務効率の向上につながります。

目次を開閉
  1. 運賃改定の背景と目的
  2. 企業が運賃改定情報を収集する際の課題
  3. 運賃改定による従業員の通勤交通費
  4. 運賃改定により従業員の渉外交通費や出張旅費
  5. 従業員への交通費の支払いを電子マネーで行う方法
  6. 交通費精算は電子マネーでリアルタイム支払い
  7. 電子マネーでの支払いはマルチバリューチャージサービス

運賃改定の背景と目的

公共交通機関(鉄道や路線バスなど)の運賃改定は、毎年春(4月頃)と秋(10月頃)に集中して行われる傾向があります。春は、進学や就職、転勤などによって通勤・通学定期券の新規購入や更新が一年で最も多くなる時期です。一方秋は、過去の消費税率の引き上げ(3%から5%、8%、10%への増税など)が主に4月や10月に実施されてきたため、運賃改定が行われやすい時期として定着している背景があります。

運賃改定の目的は、鉄道の安全運行とサービス品質を維持するための資金を安定的に確保することです。具体的には、設備の保守・改良、老朽化した車両の更新、激甚化する自然災害への対策費用などに充てられます。また、物価高騰によるコスト増、沿線人口の減少、深刻な人手不足といった経営環境も影響しています。

運賃改定は基本的には春や秋が多いものの、国土交通省など管轄する省庁への申請や承認のタイミングや、鉄道や路線バスなど各社のシステム改修の都合によって、改定時期が異なることがあります。こうした改定情報の漏れや交通費の計算ミスを防ぐため、企業では対策を行う必要があります。

企業が運賃改定情報を収集する際の課題

運賃改定への対応において、交通費の管理などを行う管理部門が直面しやすいのが、各公共交通機関の運賃改定情報や時期の情報網羅の難しさです。従業員が利用する公共交通機関は多岐にわたり、各社の運賃改定の時期も分散しているため、企業が手作業で正確な運賃を把握し、更新を行うことは困難です。


情報分散化と改定日

春や秋に多い運賃改定ですが、運賃改定日は公共交通機関ごとに異なります。このため、従業員ごとに運賃改定日と、会社からの通勤交通費の支給起算日(支給期間)を確認しなければなりません。運賃改定情報の漏れによる通勤交通費の過不足や、従業員ごとの運賃改定の確認作業の肥大化が発生しています。
2026年春の改定においても、各社の改定日は必ずしも4月1日に統一されていたわけではありません。鉄道会社Aは3月14日、バス会社Bは3月28日、バス会社Cは4月4日に実施しています。このように運賃改定日は会社で異なり、一人の従業員が利用する通勤経路内で複数の改定日が混在するケースもあります。通勤経路に含まれる各公共交通機関の運賃改定情報を個別に収集し、それぞれの改定日が給与計算サイクルのどの支給月に該当するのかを、一人ずつ判別しなければならなりません。特に複数の交通機関を組み合わせている場合、運賃改定がない/運賃改定が4月1日にある/運賃改定が4月4日にある、といった運賃改定日のズレが、管理を複雑にする要因となっています。通勤交通費を企業が定期代で支払う場合や、テレワークや出張が多くオフィスへの出社が少ないため都度通勤ルート次第で支払う場合もあり、通勤交通費管理をさらに複雑にしています。

中小私鉄などにおける情報の壁

大手事業者などの改定情報はニュースリリースや報道で情報は入りやすいですが、その一方で第三セクターやコミュニティバスなどは、自社のWebサイトに掲載したり、駅や車内へ掲示したりといったケースが多く、企業側が手作業でその改定情報を掴むのは困難です。

運賃改定による従業員の通勤交通費

春と秋に多い運賃改定、2026年春も全国各地の公共交通機関で価格の見直しが行われました。特に春の運賃改定は、転勤などによる引っ越しが重なる場合もあり、通勤経路が変更になることもあります。
企業の交通費の管理などを行う管理部門にとって、この時期の通勤交通費の確認作業は、頭を抱えたくなる業務の一つではないでしょうか。

従業員の通勤交通費の確認作業によるリソースの消費

従業員の通勤交通費は、企業で管理している通勤マスタを更新することが多い傾向です。
更新を行う際は主に2パターンのフローがあります。1つ目は従業員が申請する方法です。従業員が改定した運賃で申請し、所属の上司が承認し、最終的に管理部門で承認して通勤交通費を更新する方法です。2つ目は管理部門が更新する方法です。管理部門で各従業員の通勤ルートを確認して修正します。対象の従業員へ確認を行って、通勤交通費を更新する方法です。
いずれのパターンも運賃が正しいかなどの確認・承認作業に時間が掛かり煩雑化しやすいです。

申請ルートや申請金額との違いによる業務停滞

運賃改定後の定期代などの金額と実際の申請内容に違いが生じると、差し戻しの工数が発生し事務処理の流れが停滞します。対象従業員が多いとその分影響が広がります。このような課題の解決方法として、各社の定期代や運賃の改定日の情報が正確に反映されている交通費精算システムなどを使用することで、対象者の抽出や通勤交通費の変更を行う作業時間の減少が実現できます。

通勤手当は法律で支払いが義務付けられているものではありませんが、就業規則で支給と定めた時点で従業員へ「賃金」として支払う必要があります。1つ目の従業員が申請する方法で、従業員から申請がなかった場合でも、就業規則によっては労働基準法の「賃金全額払いの原則」に違反する場合があり、未払い賃金が発生している状態とみなされるリスクがあるため注意が必要です。

運賃改定により従業員の渉外交通費や出張旅費

定期代で精算されることが多い通勤交通費とは異なり、渉外交通費や出張旅費は交通費精算申請の回数が多くなる傾向で運賃改定の影響が現れやすいため注意が必要です。

過去の履歴から複製して申請

利便性を実現するための機能である過去申請データの複製やお気に入り経路の登録利用が、運賃改定直後には誤った交通費での申請を誘発します。 営業活動などで頻繁に外出する従業員は、利便性のために交通費精算システムなどで過去の履歴から複製したり、登録済みのお気に入り経路をもとに精算の申請を出す傾向があります。
これらは便利に申請できる手法ですが、運賃改定直後においては交通費の相違を招く恐れがあります。従業員が以前の運賃のまま申請を出し続けてしまい、それが運賃改定後の運賃と一致しないという事態が発生しやすくなります。
日々申請が上がってくる膨大な交通費精算依頼に対し、一つひとつが交通費が正しいかを確認しなければならないため、確認・承認者の業務負担は小さくありません。

対象日と申請日と改定日の確認

外出した日(交通機関を利用した日)と、公共交通機関ごとに異なる改定日とを照らし合わせる日付確認の作業も必要となります。
例えば「外出が4月3日、交通費精算申請が4月6日、運賃改定が4月4日」このような場合、実際に交通機関を利用した4月3日時点の運賃で申請を行う必要があります。

振込運用に伴う事務負担とコスト増大

従業員へ渉外交通費や出張旅費を支払う際に、給与と一緒に支払う場合や、発生の都度に支払う場合など企業によってタイミングは異なります。給与と同様に銀行振込で支払うケースが多くなっています。
給与と一緒に支払う場合は、企業としては振込手数料が給与振込の1回分で済みます。振込手続き業務も1回にまとめられるため、作業負担が抑えられます。従業員にとっては経費を立て替えてから実際に口座へ振り込まれるまでの期間が長く、不満につながる場合があります。 発生の都度に支払う場合は、企業としては振込手数料や振込手続き業務も都度発生するため、作業負担になります。従業員にとっては立て替え負担を早く解消できます。
改定前の運賃のまま申請・承認・支払いまで行った場合、就業規則によっては差分を従業員へ支払う必要があり、さらに振込手数料が発生し、振込手続きを行う必要があり大きな負担となるため、交通費の確認は慎重に行う必要があります。

従業員への交通費の支払いを電子マネーで行う方法

定期代としての通勤費は従来通り給与合算で管理し、一方で動きの激しい渉外交通費や出張旅費については電子マネーで支払うという、ハイブリッドな運用が効率化への道筋となります。

デジタル送金サービスの導入へ

リアルタイムで従業員に渉外交通費や出張旅費の支払い方法として、銀行振込に代わる方法として電子マネーで支払うデジタル送金が注目されています。
交通費精算システムによっては、最新の正確な運賃情報を取得し、人間による確認作業を最小限に抑えることができます。しかし、計算を自動化するだけでは十分とは言えません。更なる業務効率化は、正しい交通費を手間を軽減した運用で、従業員へ支払うという「デジタル送金サービス」の導入にあります。企業から個人への支払いを、銀行口座を介さず多様な電子マネーへ支払える方法です。特に支払頻度の高い渉外交通費や出張旅費において、この方法は企業、従業員共に満足度があがる可能性があります。

交通費精算は電子マネーでリアルタイム支払い

デジタル送金サービスを活用することで、渉外交通費や出張旅費において、確認者が交通費精算システムなどで承認し、従業員が日常的に利用している電子マネーへリアルタイムに支払うことができます。
企業側にとっては、銀行の振込手数料が不要になります。従業員にとっては立替期間をゼロに近づけることができ、銀行などで引き出すことなく、日常的に利用している電子マネーをすぐに使用できます。

電子マネーでの支払いはマルチバリューチャージサービス

運賃改定に関する課題は今後も継続的に発生し続けることが予想されます。ヤマトシステム開発が提供する「マルチバリューチャージサービス」は、渉外交通費や出張旅費などを従業員へのリアルタイムな支払いができます。
企業が負担する銀行の振込手数料をなくし、従業員は振込を待ったり銀行などで引き出す手間がなくなり、日常的に利用している電子マネーで受け取るため従業員満足度向上にもつながります。

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