RPAツール導入のメリット、目的、進め方とは?
現在、人手不足や業務効率化のニーズの高まりから、RPA導入が注目されています。RPA導入により、人手...
ヤマトシステム開発株式会社
最新更新日:2023/08/25
書類チェック業務に関する課題に頭を悩ませる企業は少なくありません。書類チェック業務の課題を解決するには、アウトソーシングやサービス、システム、ツールの活用が有効です。書類チェック業務を効率化するアイデアや事務作業の改善するヒントをピックアップして紹介します。
書類チェックを効率化するアイデアは多数あります。なかでも、チェック作業の一部をアウトソーシングする手法やマニュアル、チェックリストの作成、自動化システムの導入などは大きな改善効果が期待できるためおすすめです。
書類チェックの効率化に効果的な手法として、アウトソーシングが挙げられます。外部の専門業者へ、書類チェックをはじめとする一部の事務作業をアウトソースすることによって大幅な業務効率化が可能です。
現在では、特定分野の作業に特化したアウトソーシングサービスも少なくありません。書類チェックそのものは自社で行う場合でも、その他の事務作業を外部の業者に委託できれば業務量や業務負担の軽減につながります。
業務の一部をアウトソースする魅力は、高品質な作業が期待できる点です。特定分野や作業に強い専門業者への依頼であれば、たしかな知識と技術、ノウハウのもと作業に取り組んでもらえます。書類チェックに割く人員も削減でき、その分コア業務へリソースを投入できます。
書類チェックが非効率なのは、作業の流れや取り組み方が標準化されていないことが理由かもしれません。このようなケースでは、マニュアル作成が課題の解決に有効です。
書類チェックの流れや具体的な方法を丁寧に解説したマニュアルを作成すれば、誰もが同じように作業へ取り組めます。新入社員や別の部署から異動してきた方でも、マニュアルを見れば同一品質で作業でき即戦力化も期待できます。
書類チェックのような事務作業は流れや方法が決まっているケースがほとんどなので、分かりやすいマニュアルの整備は書類チェックの効率化に有効です。同時にペーパーレス化も進めるのなら、マニュアル作成ツールを用いた電子マニュアルの作成、運用も検討してみるとよいでしょう。
書類チェックでミスが多く業務が非効率になっているケースでは、チェックリスト作成と運用が有効です。やるべき作業をリスト化すれば、チェックすべき点が明確になり抜けや漏れを回避できます。
とくにチェックすべき項目が多い業務では、どうしてもミスが増加します。作業に慣れている方であっても、うっかり抜けや漏れが発生することは珍しくありません。その都度チェックリストを用いてチェックを行う体制を構築すれば、こうしたリスクを回避できます。
注意点としては、チェックリストの項目を多くしすぎないことです。あまりにもチェック項目が増えすぎるとチェックそのものに多大な時間を費やしてしまい、業務が非効率になりかねません。優先順位を考慮したうえでリストを作成しましょう。
書類チェックに大切なのは集中力です。2人体制でWチェックを行うことが理想的ですが、1人の場合は、時間を置いて再度チェックを行ったり、チェックの順番を変えて文末やデータの最後から確認していくと、ミスが見つかりやすいです。
また、「チェック忘れ」を防ぐためにも、確認作業が終わった箇所にレ点などの印をつけることも書類チェックのコツとなります。
書類チェックを自動化できるシステムの導入によって、効率化が可能です。あらかじめ設定されたルールに基づき書類をチェックできるシステムを導入すれば、チェック作業を自動化でき人件費の削減にもつながります。
ただ、高度なシステムを導入するとなれば相応の費用が発生するため注意が必要です。機能もシステムによって異なるため、導入コストに見合った成果が期待できるかどうか慎重に見極めたうえで検討を進めましょう。
システムの導入はややハードルが高いと感じるのであれば、Excelのマクロ機能を利用してみてはいかがでしょうか。Excelのマクロとは、処理を自動化するための機能です。プログラミング不要でチェック作業を自動化でき、業務効率化に有効です。
書類チェックの効率化を実現するためには、まずは現状における課題の抽出から始めましょう。次に課題解決に役立つツール、サービスを比較検討し、スケジュールを立てたうえで施策の実施、振り返りと進めます。
まずは、書類チェックで発生している課題を抽出しましょう。課題を明らかにしないと、何から手をつけてよいのか分かりません。課題によって解決する方法や役立つツールなどが変わってくるため、現状の課題を漏れなく洗い出しましょう。
書類チェックに関する課題としては、時間のかけすぎやミスの頻発、書類回収の遅延などが考えられます。書類チェックの効率化を推進する部門や担当者のみで課題を抽出しようとせず、現場へのヒアリングを行いつつ進めていくのが基本です。
課題を抽出できたら、優先順位も決めておくとよいでしょう。すぐにでも取り組むべき課題とそうでないものを分類し、優先度が高いものから取り組みを始めます。
課題が明らかになれば、解決につながるサービスやシステムの選定に入ります。課題の解決に最も役立ちそうなサービスやシステムを選ぶために、さまざまな部分を比較しつつ検討することが大切です。
とくに重要なのは、選んだサービスやシステムの導入によって、発生している課題を確実に解決できるかどうかです。課題解決に役立つ機能が実装されているかどうかを確認しましょう。併せて、ツールの場合は操作しやすいかどうかも重要なチェックポイントです。
システムやツールを利用するのは現場の社員です。現場の社員が使いこなせない、使いにくいといった製品を導入してしまうと、かえって業務効率の低下を招きます。業務の属人化も招くため、書類チェックに携わる全社員が使いこなせる製品を導入しましょう。
他のサービスやシステムとの連携性、ベンダーの信頼度、費用なども比較します。費用に関しては、初期費用だけでなく運用で生じるランニングコストもチェックしましょう。実際に比較する際にはExcelなどを使って、各サービスやシステムの費用、操作性などの項目を整理するとスムーズです。
行き当たりばったりで進めると計画倒れするおそれがあるため、スケジュールを立てたうえで計画的に進めていきましょう。課題に優先順位をつけたうえで、いつまでに何をするのか、誰が担当するのかなどを決めていきます。
システムやツールを導入するのであれば、事前の準備が必要です。システムを運用するPCの環境が整っているかどうかを確認し、必要に応じて環境を整備しなくてはなりません。
スケジュールを組んだら、施策を実施しましょう。施策の内容によっては、現場における業務への取り組み方が大きく変わります。そのため、施策を実施した初期の段階は効率化の効果が実感できないかもしれません。成果が現れるまでしばらく時間がかかることもあるので、腰を据えてじっくり取り組みましょう。
また、現場の社員からの質問や相談に対応できる環境を構築しておくことも大切です。新たなシステムやツールを導入した場合、現場がすぐに対応できないかもしれません。事前にマニュアルを整備し配布しておく、研修を実施するなどのほか、質問や相談ができる窓口を設置しておくと安心です。
施策の実施がゴールではないため、適宜振り返りをする必要があります。振り返りをしないと、サービスやシステムの導入によって成果を得られているのかどうかを判断できません。もしかすると、まったく成果が現れていない施策にコストを費やしている可能性があるため、振り返りは必須です。
施策を実施したものの、想定していた成果を得られていない、といった状況に直面するケースも少なくありません。こうした場合には、何が問題なのかを検証しましょう。もしかすると、導入したツールやシステムがマッチしていないのかもしれません。 振り返りをしつつ、改善を繰り返していくことが大切です。
振り返りによって問題点を抽出し、施策を練り直したうえで実施、効果を測定して分析、再び施策を検討して実施、とPDCAサイクルを回しながらブラッシュアップを続けます。施策の精度が高まり、効率化がますます進むでしょう。
書類チェックを効率化するサービスやシステムの導入によって、効果的に効率化を進められます。さまざまなサービスやシステムがリリースされていますが、なかでもおすすめを4点ピックアップしました。
本人書類回収サービス「証明書類Web取得サービス」は、運転免許証やマイナンバーカードなど、本人確認書類をオンラインで取得できるサービスです。申込者はスマホやタブレット端末などから容易に本人確認書類をアップロードできるため利便性が高く、満足度向上にもつながります。
窓口や郵便で書類をやり取りする手間がなくなるため、業務効率化に有効です。手続きのスピードがアップし機会損失を回避できるのも魅力です。
また、本人確認書類のチェック業務を委託できます。書類チェックに長けた専任スタッフが作業に携わるため、業務効率化だけでなく業務品質の向上も期待できます。
マニュアルの作成と共有が可能な「Teachme Biz」も、書類チェックの効率化に役立つ優れたツールです。分かりやすいマニュアルの作成が可能なだけでなく、オンラインで共有できるため社員は自身のスマホやタブレット端末でマニュアルを閲覧できます。
操作は簡単で、用意されているテンプレートを使用し、画像コンテンツやテキストを入力するだけでマニュアルを作成できます。画像を用いたステップ構造のマニュアルも作成でき、分かりやすく伝えやすいマニュアルに仕上がります。
せっかく作成したマニュアルが利用されていなければ意味がありません。こちらのツールには分析機能が実装されています。いつ誰がどのコンテンツを何回閲覧したか、どんなキーワードで検索したか、といったことをチェック、分析でき、より効果的なマニュアルの運用が可能です。
Teachme Biz|株式会社スタディスト
https://biz.teachme.jp/
「アニー」は、簡単にチェックリストを作成できるツールです。利用企業300社以上、利用者数9,000人の実績あるツールで、チェックリストによる業務の可視化や作業の標準化、リアルタイムでの進捗チェックなどを実現できます。
チェックリストだけでなくマニュアル作成にも活用できるツールです。しかも、作成するために難しい操作はいっさい必要ありません。リンク機能や画像登録機能を使えばより分かりやすいチェックリスト・マニュアル作成を行えます。
業務効率化を実現する多彩な機能が実装されているのも、同ツールの魅力です。いつ、誰が作業に携わったのか記録できる作業履歴スタンプ機能をはじめ、メモ機能や完了メール送信機能、ダブルチェック、トリプルチェック機能といった、効率化に役立つ機能が満載です。
チェックリストシステムアニー|株式会社関通
https://www.xn--hckq4a3al6a1t.jp/
NaU Rulebook DataCheckerは、業務判断の自動化を実現するルールエンジン、NaU Rulebookに実装されている機能のひとつです。ルールエンジンは、ビジネスルールに沿って業務の判断を自動化するソフトウェアを指します。さまざまな意思決定のスピードアップや自動化を図れる仕組みです。
同業務判断自動化エンジンに実装されているDataCheckerを利用すれば、ルールに基づいてデータの内容をチェックできます。書類チェックに必要な知識やノウハウをもとにルール定義書を作成しNaU DSP Rulebookに登録すると、書類のチェックや審査業務の自動化を実現します。
NaU RulebookはRPAとの連携も可能なシステムなので、導入すればこれまで人の手で行ってきたほとんどの業務判断の自動化が可能です。
DataChecker|株式会社 なうデータ研究所( NaU Data Lab )
(https://www.nau.co.jp/webinar/019/)
書類チェック効率化に役立つサービスやシステムを導入すれば、リソースをより有効活用できる環境が整います。また、事務作業のコスト削減につながるほか、ケアレスミスを減らせるのもメリットです。
書類チェックの簡略化や自動化ができるシステムの導入によって、チェックに費やしていた業務時間を削減できます。業務時間が短縮されることで時間に余裕が生まれ、利益に直結する新たなビジネスのアイデア創出やお客様へのサービス提案などのコア業務に多くのリソースを費やせる点がメリットです。
さらに、業務時間の短縮は、社員のモチベーションアップにもつながります。より意欲的に仕事へ取り組んでくれるようになり、生産性の向上を見込める点も魅力です。
事務作業のコスト削減にもつながります。効率よく作業を進められる環境が整えば業務に従事する人員を削減でき、コストダウンが可能です。
業務時間も短縮できるため、残業時間も削減できます。従来発生していた残業代がなくなる、もしくは少なくなればその分自社の利益が増加します。
コスト削減だけでなく、社員の負担軽減につながるのもメリットです。システムを導入すれば、効率よく書類のチェックを進められるため、社員の業務負担を軽減できます。働きやすい環境が整うことで社員の満足度が向上し、離職率の低下も期待できます。
書類チェックの課題として、ケアレスミスの発生が挙げられます。 ケアレスミスを防ぐために運用ルールを厳格にしても、ミスをなくすことは現実として厳しい面があります。多重チェックをしたくても、業務にあてられる社員がいない企業も多いでしょう。そういった場合は、自社の社員が行う確認業務を思い切ってなくすのも1つの手段です。その際には、厳選アイデアで紹介したアウトソーシングや自動化システムを活用しましょう。
手戻りやチェック漏れの対応に使っているコストと照らし合わせてみると、業務を外部やシステムに任せた方が、コストパフォーマンスが高い場合も多々あります。削減できた時間を使って集中できれば注意力も高まり、他の業務でもケアレスミスを減らせるでしょう。結果として、企業全体の仕事の精度も上がっていきます。
同時に複数のサービスやシステムを導入した場合、どれもこれも中途半端になってしまい効率化に失敗してしまうおそれがあります。大切なのは、自社の目的達成や課題解決に最も適したサービスを選定し、導入することです。
書類チェックを効率化できるシステムやツール、サービスは多くあります。それぞれに特徴があり、強みや解決できる課題が異なります。サービスやシステム内容を比較しながら検討し、最適と考えられるものを導入しましょう。
社員が使いこなせるかどうかも重要なポイントです。高度かつ多機能なツール、システムを導入した場合、社員が使いこなせないおそれがあります。現場の社員が十分使いこなせないようでは導入した意味がないため、社員のITリテラシーを踏まえたうえで選定しなくてはなりません。
書類チェックの効率化によって、利益に直結するコア業務へより多くのリソースを割けるようになり、事務作業のコスト削減やケアレスミスの排除などにもつながります。効率化の手法としては、アウトソーシングの利用やマニュアル、チェックリストの作成、自動化システムの導入が有効です。課題の解決に役立つサービスやシステムを導入し、振り返りや効果の測定もしつつ効率化への取り組みを進めていきましょう。
現在、人手不足や業務効率化のニーズの高まりから、RPA導入が注目されています。RPA導入により、人手...
DX推進に積極的な企業が増える一方で、投資に伴う課題も浮上しています。セキュリティの脅威や人材不足、...
電子帳簿保存法施行から1年が経ちますが、紙の請求書をやり取りしている企業も多いと思います。 この記事...
増え続ける書類に頭を抱えていませんか?会社で取り扱うさまざまな書類の保存期間は法令で定められていて、...
社内便の受け渡しや発送、社外からの郵便物の転送などといった重要な役割を担うメール室。しかし、発送元な...