本人確認書類のアップロードシステムとは? 利用シーンや導入効果

「本人確認書類の回収に時間がかかる」「スタッフの確認業務の負担が大きい」といった課題を抱える企業は少なくありません。このような課題は、本人確認書類のアップロードシステム導入によって解決が可能です。本人確認書類アップロードシステムの概要や利用シーン、導入で得られる効果などについて解説します。
関連サービス

- 証明書類Web取得サービス
- 本人確認書類をWebで収集できるサービス。高セキュリティな環境でデータを扱うため安心してご利用いただけます。書類の目視チェックや確認業務も受託可能です。
1.本人確認書類アップロードシステムとは?
本人確認書類アップロードシステムとは、オンラインを介して運転免許証や健康保険証、マイナンバーカードといった本人確認書類の情報を回収できるシステムです。システムの導入によって、お客様は簡単かつ手軽に書類を提出でき、企業側は回収業務の効率化を実現できるメリットがあります。
本人確認書類の提出を企業が郵便で依頼するケースでは、なかなかお客様に書類を提出してもらえないといった課題が発生します。また、消費者であるお客様には書類のコピーや郵送による手間が発生するため余計な負担をかけてしまい、企業側は取得までに時間がかかるのもデメリットです。 本人確認書類アップロードシステムの導入は、お客様・企業それぞれの負担を解消することで、双方にメリットをもたらします。
2.導入が進んでいる背景
詐欺やマネーロンダリングを防止するための法律「犯罪収益移転防止法」が2018年に改正になり、従来必須だった郵送による本人確認書類のやり取りが、一定の条件を満たせばオンライン上で行えるようになりました。
さらに、2020年の法改正で、本人確認の厳格化が進み必要な書類の数が増え、転送不要郵便も義務付けられるようになりました。
従来の本人確認書類のコピーをメールや郵便でお客様に提出してもらう形式は、お客様の書類提出・企業側の書類確認にそれぞれ時間がかかります。また、提出された本人確認書類に不備があった場合は、再提出が必要なため、その時点でお客様が離脱するケースもしばしば見られました。この法改正によりお客様・企業双方の手間がさらに増え、手続き中にお客様が離脱するリスクも高くなってしまいました。
これらの背景により、オンライン上での書類確認への移行が急速に進むようになりました。
3.主な利用シーン
本人確認書類アップロードシステムは、さまざまな業界で活用されています。銀行の各種ローン申込みや証券口座の開設、保険の保全手続きなど金融業界をはじめ、不動産や人材派遣業界でもシステムを導入する企業が増えています。
銀行の各種ローン申込み
銀行の各種ローンを申し込む際は本人確認書類の提出が必須なのはもちろんですが、現在は、ローンの利用希望者がすでに銀行で口座を開設していても、改めて本人確認書類を提出しなくてはならなくなりました。
申込者側の負担を減らすため、多くの銀行は本人確認書類をオンラインで取得できるシステムを採用しています。
申込者はローンを申し込んだあと送られてくるURLにアクセスし、本人確認書類をアップロードするだけなので、わざわざ窓口へ足を運ぶ必要はありません。このリードタイムの短縮により、申込者・銀行それぞれの手間が大きく軽減されました。
証券の口座開設
証券口座を開設する場合、開設希望者はマイナンバーカードの提出が必要です。 従来は「コピーした書類を窓口へ持参または郵送」といった方法での提出でしたが、必然的にリードタイムがかかるのが難点でした。
しかし、システム導入後は、このような申込者のマイナンバーカードの提出・企業側の確認が簡単に行えます。
口座開設の希望者はマイナンバーカードをスマホのカメラで撮影し、ブラウザからアップロードするだけで必要書類を提出可能です。開設希望者の手間は大幅に軽減され、証券会社側も回収の手間が省けます。
保険の新規申込みや保全手続き
保険の新規申込みや保全手続きにおいても、申込者の本人確認書類の提出が必要です。現在、保険業界ではオンラインを介した申込み、手続きが一般化しているものの、本人確認書類に関しては窓口への提出や郵送がほとんどです。
そのため、従来は窓口へ赴くのが面倒で保険への加入を見送る方も少なくありませんでした。システムを導入すれば、申込みや手続きを希望する方の負担を軽減できます。申込者は窓口への往訪や郵送による面倒な手間がかからないため、保険会社側は機会損失を大きく回避できるのもメリットです。
賃貸物件の入居申込み
賃貸物件への入居申込みの際も各種本人確認書類の提出が必要です。必要な書類の数が多いため、不動産会社側はなかなか書類を提出してもらえない、提出してもらった書類の確認作業が多く契約に漕ぎつけるまでに時間がかかる、といった課題がかねてよりありました。
本人確認書類をWebで提出できるシステムの導入により、上記の課題が一気に解決できるようになりました。
申込みに必要な本人確認書類をオンラインでやり取りできるため、借主・貸主(不動産会社)ともに負担が大きく軽減されます。借主から送られてきた書類に不備があった際にも、スピーディーにオンラインで再提出してもらえるので、今まで煩雑なやり取りに手間取っていた不動産会社も業務削減につながるでしょう。
人材派遣のスタッフ登録
人材派遣のスタッフ登録に必要な書類の提出も、システムの導入でスムーズに進みます。派遣スタッフとして登録したい方はオンラインでスピーディーに書類を提出できるため、働き始めるまでの期間を短縮できます。企業側もやり取りの手間が削減する点がメリットとなります。
お役立ち資料

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4.証明書類Web取得サービスが選ばれている理由
本人確認書類のアップロードシステムとしてヤマトシステム開発の「証明書類Web取得サービス」が多くの企業に選ばれています。さまざまな端末で利用できるマルチデバイス対応と高いセキュリティ基準、各種業界における豊富な導入実績が挙げられる点が主な理由となります。
マルチデバイス対応
証明書類Web取得サービスはブラウザ上で利用するサービスです。端末に特別なソフトやアプリをインストールする必要がないため、スマホやパソコン、タブレット端末といったデバイスで利用できます。 職場での休憩中や旅行中など、自宅以外の場所でも申込者は本人確認書類の提出が可能なため、従来に比べ利便性は大きく向上しています。
高いセキュリティ基準
運転免許証や保険証・マイナンバーカードなど個人情報が記載されたデータをやり取りするため、個人情報漏洩のリスクを考えると、セキュリティの面はやはり気になるところですが、「証明書類Web取得サービス」はクレジットカード業界におけるグローバルセキュリティ基準であるPCIDSSに準拠するシステム環境を構築しているため、安全にデータのやり取りが可能です。
また、データセンターにおいては徹底した入退室管理を行っているほか、非常用自家発電装置の設置・免震構造の採用など万全のセキュリティ体制を敷いており、万が一大きな災害などが発生してもお客様のデータを安全に運用できる環境と体制が整えられています。
金融業界・通信業界など多くの導入実績
証明書類Web取得サービスは、すでにさまざまな業界で導入されています。 もともと金融業界で導入が進んだサービスで、2020年5月時点におけるシステムの導入社数は、金融業界が118社です。カード会社や地方銀行・信用金庫・労金など多くの金融系企業がシステムを導入しています。
ほかにも、通信や保険・人材派遣・リユースとさまざまな業界における導入実績が豊富で、各業界の評価が高いことから、サービス導入の心理的障壁も少ないことも大きなメリットです。
本人確認業務のトータルサポート
証明書類Web取得サービスには、本人確認業務のトータルサポートがあります。 専任スタッフによる高精度なチェックが可能な本人確認業務委託型と、管理者メニューから確認できるシステム機能利用型の2つから選べます。
本人確認業務委託型
本人確認業務委託型は、経験豊富な専任スタッフが確認業務を行うサポートサービスです。
本人確認業務委託型のサービスでは、ひとつの画像につき2名の専任スタッフが目視で確認を行っている点が特長です。厳格なダブルチェック体制を整えているため高精度な確認業務を実現できます。また、情報セキュリティマネジメントシステムのISO規格である、ISO27001の認証を受けており、高い業務品質のもと確認作業を行っている点も魅力のひとつです。
毎日のように大量の本人確認書類が送られてくる、確認業務が膨大である、といったケースでは自社のみでの対応が難しく、ヒューマンエラーも発生しかねません。この場合は本人確認業務委託型の選択がおすすめです。
システム機能利用型
本人確認業務のトータルサポートまでは必要ない、ミスが許されない重要な業務であるため自社で実施したい、といった企業にはシステム機能利用型がおすすめです。こちらはシステムの管理者メニューから本人確認を行えるため、業務を内製化したい企業に適しています。
本人確認書類を提出してもらう頻度が低い企業であれば、システム機能利用型がよいでしょう。少ない件数であれば自社での確認はそれほど難しくなく、業務負担もそこまでかかりません。ローコストで運用できる点も魅力です。
関連サービス

- 証明書類Web取得サービス
- 本人確認書類をWebで収集できるサービス。高セキュリティな環境でデータを扱うため安心してご利用いただけます。書類の目視チェックや確認業務も受託可能です。
5.証明書類Web取得サービスの本人確認書類アップロード方法
証明書類Web取得サービスで本人確認書類をアップロードする方法は簡単です。 お客様・申込者はサービスの申込みや手続きを行ったあと、送られてきたURLにアクセスしてデータをアップロードします。
同サービスを利用してアップロードできる書類の種類に制限はなく、運転免許証・健康保険証・マイナンバーカードなどの本人確認書類を、スマホのカメラ機能を用いて撮影したら、アクセスしたURLからファイルをアップロードします。 ブラウザ上で利用できるシステムゆえに、お客様に専用ソフトやアプリのインストールをお願いする必要もありません。日ごろから使用しているスマホから手軽に本人確認書類をアップロードしてもらえるため、お客様にかかる負担を軽減しつつ企業側はスピーディーに必要書類の回収が可能です。
まとめ:本人確認書類アップロードシステムで業務効率化を図ろう
本人確認書類アップロードシステムの導入は、お客様と企業双方にメリットをもたらします。お客様は本人確認書類のコピーや郵送の手間を省けますし、企業はお客様からスムーズに本人確認書類を回収できます。機会損失の回避や業務効率化も実現できるため、この機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。
関連サービス

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