2026年改正の携帯電話不正利用防止法における本人確認の新基準とは?

2026年4月「携帯電話不正利用防止法 施行規則」の改正により、携帯電話契約時の本人確認方法が厳格化されます。今まで行っていた、本人確認書類を画像で送信するといった一部のオンライン本人確認方法が廃止予定です。
規制対象となる通信事業者は法律が求める本人確認方法を実施する必要があります。この記事では、改正の要点とともに、その解決策の中核となるオンライン本人確認方法の「JPKI(公的個人認証サービス)」の重要性と外部サービス導入のポイントについて解説します。
携帯電話不正利用防止法とは
ここでは、携帯電話不正利用防止法の本来の役割と、今回の改正によって影響を受ける通信事業者の範囲について整理します。法律の基礎知識と、自社が対象に含まれるかどうかの確認事項について紹介します。
携帯電話不正利用防止法の目的と背景
携帯電話不正利用防止法の正式名称は「携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認等及び携帯音声通信役務の不正な利用の防止に関する法律」で、「携帯法」とも呼ばれています。
特殊詐欺をはじめとする組織犯罪による、携帯電話の悪用を防ぐことを目的としています。2008年の改正では、不正な契約や譲渡を防ぐため、レンタル携帯事業者に対し契約時の本人確認を義務付けました。
2026年4月の改正の背景には、犯罪手口の巧妙化により、従来のオンライン本人確認手法だけでは不正利用を十分に抑制することが難しくなったことがあります。改正により、不正契約を防ぐため契約時の本人確認が厳格化されます。
規制対象となる通信事業者の範囲
携帯電話不正利用防止法 施行規則の規制対象となる通信事業者は広範囲です。
MNO(移動体通信事業者、いわゆる大手キャリア)や、MVNO(仮想移動体通信事業者、いわゆる格安スマホ)はもちろん、契約代理会社や販売代理店、レンタル携帯電話事業者も対象となります。
2026年改正予定の携帯電話不正利用防止法 施行規則の主な要点
2026年4月改正予定の携帯電話不正利用防止法 施行規則では、これまでの本人確認方法が制限されます。具体的にどのような方式が廃止されるのか解説します。 
本人確認書類の画像送信・写し方式が原則廃止へ
2026年4月改正予定の携帯電話不正利用防止法 施行規則の大きな変更点は、これまでオンライン契約で広く利用されてきた本人確認方法の廃止です。
- 本人確認書類画像と容貌撮影による確認: オンライン契約で広く利用されてきた、本人確認書類の画像(厚みやそのほかの特徴)と本人の容貌画像を送信してもらう「ハ」方式が廃止予定です。
- 本人確認書類の写しと転送不要郵便による確認: 本人確認書類の写しを受け取り、転送不要郵便を送付する「へ」方式が廃止予定です。
対面確認と同等以上の基準が必須に
2026年4月改正予定の携帯電話不正利用防止法 施行規則では、より厳格な技術的・制度的手段によって、契約者が本人であることを確認することが求められています。
- ICチップ情報の活用: 写真付き本人確認書類のICチップ情報の読み取りと本人の容貌画像を送信してもらう「二」方式は存置予定です。これにより、本人確認書類の真正性をICチップ情報より技術的に確認することができます。
- 公的認証方式の活用: マイナンバーカードのICチップ情報の読み取る、「チ」方式の公的個人認証サービス(JPKI)は存置予定です。 マイナンバーカードをスマートフォンにかざす方法で、容貌画像の撮影がないため契約者の負担減少につながります。
JPKIの技術と重要性
今回改正の携帯電話不正利用防止法 施行規則において中核的な役割を果たすのが公的個人認証サービス(JPKI)です。なぜこの技術が重視されているのか、その技術的な優位性と信頼性を支える仕組みについてまとめます。
JPKI導入が不可欠に?
オンライン本人確認を実現する上で、公的個人認証サービス(JPKI)が注目されています。
公的個人認証サービス(JPKI)は、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)により提供される個人認証サービスです。マイナンバーカードのICチップ情報を読み取り本人確認を行います。ICチップ情報の電子証明書で厳重に管理されているため、偽造は非常に困難です。これまでのオンライン本人確認では精巧な偽造書類などに対する判別が困難でしたが、JPKIではこのようななりすましはできなくなります。
マイナンバーカードには、なりすましや偽造を防ぐため「署名用電子証明書」と「利用者証明用電子証明書」の2種類の電子証明書が記録されています。電子証明書とは、オンライン上で個人の身元を証明するためのデータで、間違いなく本人であることを、第三者(認証局)が電子的に証明するデータです。
生体認証による生存確認の仕組み
オンライン本人確認では「操作しているのが契約者本人であるか」を確かめる容貌撮影(生体認証)が行われます。
契約者が「その場にいる人間であること」を検証する技術が活用されます。以前は、瞬きをする・右を向くなど動作指示の実施を検知することで判断することが主流でした。最近では、スマートフォンの画面をいくつかの色で光らせ、皮膚や顔の凹凸(鼻や頬)による反射が変わることで判断します。さらにAIを用いて、画質や微細な動きを解析して、判断する方法もあります。
JPKI導入のポイント
携帯電話不正利用防止法 施行規則の改正への対応には、通信事業者が電子証明書の有効性を確認する役割を担う方法があります。方法は2通りあり、1つ目はプラットフォーム事業者になる方法です。この方法は手続きに時間がかかり、システム環境を整備する必要があります。
2つ目はサービスプロバイダ事業者になる方法です。サービスプロバイダ事業者は電子証明書の有効性確認機能を自社で構築せず、1つ目のプラットフォーム事業者のプラットフォームを活用します。この方法は設備投資や運用コストを削減しつつ、導入までの期間を大幅に短縮できます。
ここでは2つ目のサービスプロバイダ事業者へ委託することで得られるメリットを紹介します。
サービスプロバイダ事業者へ委託のポイント
JPKIへの連携技術は高度であり、プラットフォーム事業者になり自社での開発・維持管理には一定の負担が伴います。
サービスプロバイダ事業者へ委託することで、携帯電話不正利用防止法 施行規則の改正への対応を円滑に進めることができます。
サービスプロバイダ事業者はデジタル庁や総務大臣へ認定されているため信頼性が高く、既に対応要件を備えていることが多く、導入費用の抑制や導入までの期間を短くできます。
サービスプロバイダ事業者へ委託するメリット
目視に頼らない方法で本人確認で、国と地方公共団体情報システム機構(J-LIS)により提供される個人認証サービスでICチップ情報の偽造は非常に困難なため、偽造対策になります。
また、契約者にとっても容貌撮影がないためハードルが低くなり、目視確認ではなくデータを直ぐに自動照合するため、本人確認完了までの時間が短縮され、契約までのリードタイムの短縮が期待できます。
JPKI導入ならヤマトシステム開発にご相談を
2026年4月改正予定の携帯電話不正利用防止法 施行規則では、本人確認の厳格化が求められています。
JPKIは、政府や公的機関により提供される個人認証サービスで、オンラインでの本人確認の信頼性を大幅に向上させます。これにより、規制対象となる通信事業者は、改正に準拠した安全な本人確認の運用ができます。
ヤマトシステム開発が提供している証明書類Web取得サービスは、公的個人認証サービス(JPKI)に対応したサービスです。マイナンバーカードのICチップを読み取る本人確認書類のほかに、契約時に必要な各種書類も取得できます。各種書類の画像について目視による確認作業ができます。ほぼリアルタイムに本人確認が完了するため、契約までのリードタイムの短縮につながります。
法改正への対応やシステム実装など、JPKI導入に関するお困りごとなどお気軽にお問い合わせください。
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